人間には、アドレナリンが分泌して脳が活性化する時間があります。アドレナリンの消費時間は1回の放出で大体3分ぐらい、有効時間は1回の放出で約30秒くらいであると報告されています。
脳が活性化している時間に、耳から入ってきた音を脳が弁別してパターン認識を無意識にしています。1時的なパターン認識の影響を受けることをゲシュタルトといいます。
では、どうやってゲシュタルトを求めるかというと、いろいろ議論はされていますが、まだ解明されていません。私の研究成果では、どうやら定常解(安定しているときの状態)と過渡解(直近の刺激の状態)の組み合わせでできているのではないかという結論に達しました。
なぜゲシュタルトをここで取り上げたかといいますと、ゲシュタルトは即興音楽と密接に関わっています。サビを聞いたのだが、2回目までは聞いていられたのだが、3回目になってつまらなくなって飽きた。なんていう現象起きたことはないでしょうか?同じ演奏ばかり聞いて30秒聞いていたら飽きたなんていう現象も同じ現象です。
このゲシュタルトという現象は、即興演奏や作曲をするにあたっては、無視できない現象です。和音や和音進行もおそらく同じ現象が起きる可能性があるので、注意深く即興演奏や作曲を行っていかなければなりません。
ゲシュタルト形成後、人間はゲシュタルトに対して適応します。
適応にはいろいろな種類があります。
例題1:ゲシュタルト形成後、適応に順応を選んだ場合
順応は変化にあまり逆らわないという対応方法です。
楽曲の意図どうりに順応したなんていう現象が順応です。
など人間の適応には、まだまだいろいろな適応が考えられます。
人間は刺激に対して何らかの適応を施します。
この適応こそが即興演奏の醍醐味です。